CLRとは、「Categories of Legitimate Reservation」の略称で、TOCの思考プロセスで用いられるツリー内のエンティティ(ボックス)や関係性における、論理的な妥当性や健全性を検証するルールおよび手法。
CLRの各チェック項目は、次の3つのレベルに分類される。
- レベル1:ツリーや図の作成者が記述している単語や文章の意味を確認する。【意味や関係の明瞭性】
- レベル2:ツリーなどの中に記されたエンティティ(図に表現されるボックス)や関係性が現実に存在しているかどうかをチェックする。【因果関係の存在、エンティティの存在】
- レベル3:文意を補ったり、足りないエンティティを追加・修正したりする提案を行う。【原因の不十分さ、追加する原因、予測された結果の存在、原因と結果の逆転 / 同語反復】
たとえば、現状ツリー(CRT)を用いて経営や組織における問題を可視化する際に「意味が不明瞭なところはないか?」「描かれた関係性に矛盾はないか?」と自問したり、周囲のメンバーの評価や判断を仰いだりするが、CLRを用いることで当事者の持つ疑問や不明点を解消し、問題の本質を可視化し、共通のゴールとはなにかを認識および合意することが可能になる。
→ コラム:「話がうまくかみ合っていないな」と思ったら(前編)